朝日日本歴史人物事典 「佐野長寛」の解説
佐野長寛
生年:寛政6(1794)
江戸後期の漆工。長浜屋治兵衛の次男。幼名は治助。文化11(1814)年ごろ,諸国の名工,名品を求めて遍歴し漆技の研鑽を重ねた。文政8(1825)年京都新町三条の家に帰り,高麗の名工張寛に私淑して自ら張寛5代目の末葉と称し長寛と号した。無欲で弊衣蓬髪を恥じず,常に斬新な意匠の創意を試みた。<参考文献>灰野昭郎「佐野長寛作/竜鳳凰漆絵蒔絵食籠」(『学叢』8号)
(内田篤呉)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報