作り絵(読み)ツクリエ

デジタル大辞泉 「作り絵」の意味・読み・例文・類語

つくり‐え〔‐ヱ〕【作り絵】

大和絵技法の一。墨線で下描きし、その上から彩色を施し、最後人物顔貌や衣の輪郭などを墨線で精緻せいちき起こすもの。平安時代源氏物語絵巻が典型的な例。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「作り絵」の意味・わかりやすい解説

作り絵
つくりえ

日本画の技法用語。構図を定める下当りや下図の墨線を岩絵具による厚い彩色で完全に塗り隠し,最後に仕上げの細い墨線で描き起す (→描き起し ) 。彩色の過程最初の構図を変更しながら「作り整える」ことから,この名称が生れたと思われる。『源氏物語絵巻』 (徳川・五島本) はその代表的作例である。

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