日本歴史地名大系 「保栄茂村」の解説 保栄茂村びんむら 沖縄県:沖縄島南部豊見城市保栄茂村[現在地名]豊見城市保栄茂(びん)豊見城(とうみぐすく)間切の南部に位置し、西は翁長(うなが)村、東は兼城(かにぐすく)間切の武富(だきどうん)村・波平(はんじや)村(現糸満市)。翁長村と併称してビン・ウナガという。「おもろさうし」巻八の五に「一 おもろねやかりや(おもろ音挙がりは)/せるむねやかりや(せるむ音挙がりは)/おかう おかて(お顔を拝見して)/よむいきのかす(たくさんの世神酒)/又 ほゑむいちへきあちの(保栄茂の優れた按司が)/ほへむちやくにあちの(保栄茂の大国按司が)」とみえる。「おもろねやかり」はオモロを謡い歩いた歌唱者と考えられている。保栄茂の按司を拝見して讃え、多くの世神酒を出す豊かな所であることを祝っている。巻八の一七には「ほへむ世のぬしや 米すとの かゆい(保栄茂世の主は 米須殿に通い)」とあり、有力な領主がいたらしい。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by