翁長村(読み)うながむら

日本歴史地名大系 「翁長村」の解説

翁長村
うながむら

[現在地名]豊見城翁長おなが

北は座安ざー村・渡橋名とーしな村、南は兼城かにぐすく間切阿波根あーぐん(現糸満市)、西は東シナ海に面する。東隣の保栄茂びん村と併称してビン・ウナガという。絵図郷村帳には豊見城とうみぐすく間切「おなか村」とみえるが、琉球国高究帳には記載がなく、「琉球国由来記」に同翁長村とみえる。間切集成図は間切番所から南下して保栄茂村との間を通って兼城間切番所(現糸満市)へと続く宿道を挟むように描いている。北西方の海には「すゝ」(数珠森)・「よね」(与根)が浮ぶ。同間切との海方切は酉下小間左少下に当たる。「すゝ」は袋中の「琉球往来」に「祈ノ叶イシ数珠ノ浦」とみえるのが早い。


翁長村
うながむら

[現在地名]西原翁長おなが

幸地こーち村の北にあり、周辺に耕地が広がる。ヲゥナガともよばれる。絵図郷村帳に「おなが村」とみえる。琉球国高究帳では「おなか村」とあり広地こうち(幸地)村と一括して高が記される。西原にしばる間切の番所は幸地村に置かれたが(琉球国旧記)、遅くとも明治二年(一八六九)までには当村に移転したとされる。「球陽」尚泰王六年(一八五三)条にみえる小那覇うなふあ村の玉那覇筑登之親雲上が私財を投じて修復した「土地君廟」は、番所に所在するものであると思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android