具志川(読み)グシカワ

デジタル大辞泉 「具志川」の意味・読み・例文・類語

ぐしかわ〔ぐしかは〕【具志川】

沖縄島東海岸にあった市。金武きん湾に米軍施設の天願てんがん桟橋がある。平成17年(2005)4月に石川市与那城よなしろ町、勝連かつれん町と合併してうるま市となる。→うるま

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精選版 日本国語大辞典 「具志川」の意味・読み・例文・類語

ぐしかわぐしかは【具志川】

  1. 沖縄県、沖縄島の中部にあった市。金武(きん)湾と中城(なかぐすく)湾に面する。第二次世界大戦後の一時期前原市。昭和四三年(一九六八)市制。平成一七年(二〇〇五)石川市、与那城町勝連町と合併してうるま市となる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「具志川」の意味・わかりやすい解説

具志川(旧市名)
ぐしかわ

沖縄県、沖縄本島中部、東海岸にあった旧市名(具志川市)。現在はうるま市の中央部を占める。方音グシチャー。1968年(昭和43)具志川村から市制施行。2005年(平成17)石川市、中頭(なかがみ)郡与那城(よなしろ)町、勝連(かつれん)町と合併、うるま市となった。旧市域は金武(きん)湾、中城(なかぐすく)湾に面する沿岸部は低地、他は丘陵地が広がっている。国道329号が北部を走る。廃藩置県で職を失った無禄(むろく)士族たちが、沖縄各地に屋取(ヤードイ)集落とよばれる農耕集落をつくったが、とくにジャーガルとよばれる肥沃(ひよく)な土壌に恵まれた具志川には多くの士族が帰農し、屋取集落を形成した。第二次世界大戦前は県下随一のサトウキビの産地で、純農村。戦後、南部の高江洲(たかえす)一帯は、避難民の収容地区に指定され、人口が急増し、アメリカ軍の指令により高江洲市が誕生、さらに付近を統合した前原市(まえはらし)(1946年地区ごとに分離、独立)ができていた。前原市には文教学校、外語学校(ともに琉球(りゅうきゅう)大学の前身)、警察学校、農林高校などがあって文教の中心となっていたが、これらの施設も順次那覇へ移動した。1965年、総合病院の県立中部病院を誘致したことから、住宅地化、工業化が進行、中城湾で新港地区開発が進んでいる。市街地は安慶名(あげな)―平良川(たいらがわ)―赤道(あかみち)を結ぶ県道の沿線と、川崎―安慶名―具志川を結ぶ県道の沿線に街村状に発達。サトウキビ栽培のほか、花卉(かき)栽培、肉用牛、養豚が盛ん。国指定の史跡として安慶名城跡がある。闘牛が盛んで、安慶名闘牛場は7000人を収容でき、全島大会が開催される。

[堂前亮平]

『『具志川市誌』(1970・具志川市)』『『具志川市史』全5冊(1991~2000・具志川市)』


具志川(旧村名)
ぐしかわ

沖縄県島尻(しまじり)郡にあった旧村名(具志川村(そん))。現在は久米島町(くめじまちょう)の一地区。2002年(平成14)仲里村(なかざとそん)と合併、町制施行し、久米島町となる。旧具志川村地区は沖縄本島那覇市の西方海上約100キロメートルの久米島西部に位置する。方音グシチャー。島の北部には宇江城(うえぐすく)岳(310メートル)などの山地があり、西側は琉球(りゅうきゅう)石灰岩台地が発達。島の西端にある久米島空港から那覇(なは)との間に定期航空便がある。また兼城(かねぐすく)港から那覇の泊(とまり)港に定期船が就航している。琉球王朝時代は中国との貿易中継地として栄えた。水に恵まれ、古くから稲作が盛んで「米(くみ)(米(こめ))の島」と称されるほどであったが、後にサトウキビ作にかわった。1903年(明治36)硫黄鳥島(いおうとりしま)の爆発で、大半の島民が翌1904年にかけて久米島に移住し、鳥島区が誕生した。上江洲(うえず)家住宅(国の重要文化財)や具志川城跡(国の史跡)などの旧跡も多い。

[堂前亮平]

『『久米島具志川村史』(1976・具志川村役場)』


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「具志川」の意味・わかりやすい解説

具志川
ぐしかわ

沖縄県沖縄島中部東海岸にあるうるま市中部の旧市域。1968年市制。2005年石川市,勝連町,与那城町と合体し,うるま市となる。地名は近世以来の間切(まぎり。行政区画)名による。金武湾の南岸および一部は中城湾の北部湾奥に面し,内陸には石灰岩と泥板岩(→頁岩)からなる台地や丘陵地が広がる。天願川の豊富な水を利用して繊維,食品,製紙などの工場が立地するとともに市街地化が進んでいる。中城湾に面した平地では,サトウキビ,野菜などを栽培。畜産も盛んで,特に養豚は県下有数の規模を誇る。中心市街地は安慶名で,国指定史跡安慶名城跡がある。

具志川
ぐしかわ

沖縄県,那覇市の西方約 100kmの海上に浮かぶ久米島の西部を占める地域。旧村名で,具志川は近世以来の間切 (まぎり。行政区画) 名による。 2002年4月東部の仲里村と合併,久米島町となる。仲里との境は最高峰の宇江城 (うえぐすく) 岳 (310m) に続く山地で,山麓に畑地や水田がある。産業はサトウキビ,キク,タバコ,野菜などの栽培,畜産が中心。上江州 (うえず) 家住宅 (国指定重要文化財) ,具志川城跡 (国指定史跡) ,五枝の松,大原貝塚など名所旧跡が多い。久米島県立自然公園に属する。久米島空港があり,那覇空港と結ばれている。

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百科事典マイペディア 「具志川」の意味・わかりやすい解説

具志川[市]【ぐしかわ】

沖縄県,沖縄島の中部東岸にある旧市。1968年市制。標高10〜80mのサンゴ礁台地の畑作村であったが,第2次大戦後,避難民の流入で人口が急増,一時前原市として市制。米軍基地が多く,市街地は安慶名(あげな),平良川(たいらがわ)を中心に発達。サトウキビ・野菜・花卉(かき)栽培が盛んで,畜産も行われる。製糖・製紙工場がある。安慶名城跡(史跡),安慶名闘牛場がある。2005年4月石川市,中頭郡与那城町,勝連町と合併し市制,うるま市となる。31.99km2。6万4212人(2003)。

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改訂新版 世界大百科事典 「具志川」の意味・わかりやすい解説

具志川(沖縄,旧市) (ぐしかわ)


具志川(沖縄,島尻郡) (ぐしかわ)

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