改訂新版 世界大百科事典 「俱知安」の意味・わかりやすい解説
俱知安[町] (くっちゃん)
北海道南西部,後志(しりべし)支庁虻田郡の町。人口1万5568(2010)。地名はアイヌ語に由来する。羊蹄山,ニセコアンヌプリなどの山々に囲まれた盆地内に位置し,尻別川が流れる。この地への入植は,すでに北方の余市や仁木へ入植していた徳島県人によって1892年に始められ,その後山陰移住会社をはじめとする団体移住があいついだ。1904年函館本線が開通し,開拓の進展につれて,町の性格も開拓地への物資補給基地からしだいに農産物の集散地へと変化した。10年には後志支庁がおかれ,行政の中心地としての役割も加わった。羊蹄山麓の畑作地帯の中核で,ジャガイモ,アズキ,テンサイなどが栽培されている。
執筆者:奥平 忠志
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