倉重村(読み)くらしげむら

日本歴史地名大系 「倉重村」の解説

倉重村
くらしげむら

[現在地名]五日市町倉重

極楽寺ごくらくじ山の東麓にあり、おかした川源流域にあたる。北東保井田ほいだ村。三方を山に囲まれ、東南に開けた平地集落が展開する。嘉禎四年(一二三八)七月日付の安芸国佐西郡三ケ年作田所当進未注進状(新出厳島文書)に「佐西郡解申注進嘉禎元二三ケ年作田所当官物進未引付事」として「倉重三丁八反 已官米三斗代 已三ケ年分」とみえる。鎌倉時代の安芸国衙領注進状(田所文書)に「倉重一丁二反斗四反 官米三斗代」とあり、当地の一部は国衙領に属したが、事実上は厳島社領化が進んでいたと考えられる。応永一三年(一四〇六)正月一一日付の厳島神主加判親俊奉書(厳島野坂文書)によれば「倉重六段」の地が厳島社の左舞師の免田とされている。


倉重村
くらしげむら

[現在地名]辰口町倉重

出口でぐち村の南に位置し、東は三ッ屋みつや村。地名古代の郷倉があったことに由来するという(加賀志徴)正保郷帳では高一四四石余、田方六町余・畑方二町四反余。寛文一〇年(一六七〇)の村御印(中本文書)では高二九八石、免四ツ五歩、小物成は山役七七匁、油役三匁(退転)。延宝五年(一六七七)に検地引高四五石があり、弘化三年(一八四六)には百姓数二一、うち三人は懸作(「山上組品々帳」辰口町立博物館蔵)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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