茶臼山(読み)チャウスヤマ

デジタル大辞泉 「茶臼山」の意味・読み・例文・類語

ちゃうす‐やま【茶臼山】

大阪市天王寺区の天王寺公園内にある古墳大坂冬の陣徳川家康本陣を置いた地。
長野県南部・愛知県北東部の県境にある山。標高1415メートル。山頂付近には約6平方キロメートルにわたり天然林が広がる。

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精選版 日本国語大辞典 「茶臼山」の意味・読み・例文・類語

ちゃうす‐やま【茶臼山】

  1. [ 一 ] 大阪市天王寺区の天王寺公園にある丘。古称は荒陵(あらはか)。大坂冬の陣では徳川家康が陣を置き、夏の陣では真田幸村が討死した所。
  2. [ 二 ] 奈良県桜井市、鳥見(とみ)山北側のふもとにある前方後円墳
  3. [ 三 ] 愛知県新城市の山。長篠の戦い織田信長が陣を置いた所。
  4. [ 四 ] 愛知・長野県境にある山。標高一四一五メートル。天龍奥三河国定公園の一部。

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日本歴史地名大系 「茶臼山」の解説

茶臼山
ちやうすやま

[現在地名]天王寺区茶臼山町

四天王寺南西、天王寺公園のなかにある比高約八メートルほどの小丘。茶磨山(摂陽群談)・茶磑山(摂津名所図会大成)とも書く。東面して三段築成された前方後円墳とみられ、西側から南側にかけてめぐる河底かわぞこ池は周濠遺構と推定されている。全長約二〇〇メートルで、現在四天王寺本坊にある長持形石棺は茶臼山から出土したといわれるが確証はなく、近年古墳であることを疑問視する意見も出ている。


茶臼山
ちやうすやま

武生市街の西南にある瓢箪形の孤立丘陵で、標高は北頂一〇三メートル、南頂一五〇メートル。かみ山ともいう。

全域に円墳が分布し、南頂の広瀬ひろせ地籍には茶臼山城跡がある。茶臼山城跡は「越前国城蹟考」に「真田左衛門尉、下広瀬村ヨリ十九町計寅方山上ニ東西十一間南北十二間計之所四方二重堀其外櫓台四ケ所有」とある。同城跡の東南(卯辰)千福せんぶく城跡があり、卯辰うたつ城とよばれることから、千福城とはなんらかの関係があったのかもしれない。


茶臼山
ちやうすやま

野谷のたにの南西、現徳山市須万すまとの境にあり、古城跡がある。

「注進案」によれば「右先年鶴岡周防守居城要害跡と申伝へ候」とある。鶴岡氏は大内氏の家臣で、もと多々良氏であったが、都濃つの須磨すまノ畑(須万村)を恩賞としてもらい、居住したと伝える(源平太平記評判)。須万村の鶴岡家に残る旧記によると、天文二〇年(一五五一)陶晴賢の謀反の折、大内氏について戦ったが「天文廿二年癸丑年二月廿六日、於農渓(野谷)茶臼山要害令議慮刻、陶尾張守使麻生蔵人宗俊五百余人、同日夜推寄茶臼山放火相戦、味方夜中被討不意、煙中不得自由、終ニ及敗軍」となり、落城したという(注進案)


茶臼山
ちやうすやま

[現在地名]新城市牛倉 城山

国鉄飯田線茶臼山駅の北方約一・五キロにある標高約一四〇メートルの丘陵。斜面に茶臼山一―二号の円墳(三号墳は滅失)があり、頂上付近の稲荷社のある所は城山経塚であり、安政年間(一八五四―六〇)に経筒と直刀片が発掘されている。天正三年(一五七五)五月二一日の設楽したら原の戦で、佐久間信盛・池田信輝・丹羽長秀・滝川一益らの諸将が陣していたが、とびの攻撃が始まると、織田信長が極楽寺ごくらくじ山より本陣を茶臼山に移し、戦いを指揮した。


茶臼山
ちやうすやま

[現在地名]長野市篠ノ井有旅

標高七三〇メートル。川中島かわなかじま平面部山地の最高峰。甲越合戦場を一望におさめる位置にある。

永禄四年(一五六一)九月の川中島の戦には武田信玄の本陣になったと伝えられるが、いずれの記録にもない。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「茶臼山」の意味・わかりやすい解説

茶臼山
ちゃうすやま

愛知県北東部,長野県との県境にある山。標高 1416mで愛知県の最高峰。新第三紀層のなかに噴出した円錐状の山で,茶臼山高原と称される 4km2の高原が芹沼を中心に展開する。南アルプス連峰の眺望がよく,夏は湖畔にキャンプ村が開かれて県営ロッジもある。冬は県下唯一のスキー場となる。1979年に茶臼高原道路が完成した。国指定天然記念物「ハナノキ自生地」が知られ,天竜奥三河国定公園に属する。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「茶臼山」の解説

茶臼山
(通称)
ちやうすやま

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
元の外題
茶臼山凱歌陣立
初演
明治13.11(東京・新富座)

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事典・日本の観光資源 「茶臼山」の解説

茶臼山

(群馬県桐生市)
ぐんま百名山」指定の観光名所。

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世界大百科事典(旧版)内の茶臼山の言及

【前方後円墳】より

…円丘の一側に長方形台状の施設を付加した特殊な形態で,英語ではkey hole shaped(鍵穴形)と訳される。古くより民間では,その形を身近な器物になぞらえ,車塚(くるまづか),銚子塚(ちようしづか),茶臼山(ちやうすやま),瓢簞山(ひようたんやま),瓢塚(ひさごづか),二子山(ふたごやま)などと呼びならわしてきた。江戸中期の国学者,蒲生君平も《山陵志》(1808)の中で宮車模倣説を唱え,円丘を車蓋に,方丘を轅(ながえ)に見たて,〈前方後円〉と形容したが,それがこの名称の起源となった。…

※「茶臼山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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