倶舎(読み)クシャ

デジタル大辞泉 「倶舎」の意味・読み・例文・類語

くしゃ【×倶舎】

《〈梵〉kośaの音写かご・箱の意。蔵・倉と訳》
倶舎宗」の略。
倶舎論」の略。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「倶舎」の意味・読み・例文・類語

くしゃ【倶舎】

  1. ( [梵語] kośa の音訳。蔵などと訳す ) 仏語
  2. [ 1 ] 〘 名詞 〙くしゃしゅう(倶舎宗)」の略。
    1. [初出の実例]「八宗〈略〉倶舎」(出典:拾芥抄(13‐14C)下)
  3. [ 2 ]くしゃろん(倶舎論)」の略。
    1. [初出の実例]「をかしげなる小法師七八人ばかり声を合せて倶舎を誦し」(出典:栄花物語(1028‐92頃)玉のうてな)
    2. [その他の文献]〔翻訳名義集‐四〕

く‐さ【倶舎】

  1. 〘 名詞 〙くしゃ(倶舎)
    1. [初出の実例]「なにともなき経の端(はし)うち誦(よ)み、くさの頌(ず)など誦(ず)しつつ」(出典枕草子(10C終)一二〇)

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