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偽化石 ぎかせき

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

偽化石
ぎかせき
pseudo fossil

生物には関係のない無機的な作用で、岩石の表面や内部に形成された生物に似た形態や紋様のこと。代表例として菊花石、忍ぶ石(デンドライトdendrite)、亀甲(きっこう)石(セプタリアseptaria)などがある。菊花石は、古生層の凝灰岩質岩石中にマグマの残液が浸入して、白色~淡紅色の方解石の結晶が一点から放射状に沈殿、晶出して、花弁に似た紋様をつくったもので、植物のキクとは無縁のものである。忍ぶ石は、石灰石・頁岩(けつがん)・チャートなどの細粒岩の割れ目に二酸化マンガンが樹枝状に沈着したものである。また亀甲石は、石灰質泥岩層に形成された楕円(だえん)体形の団塊が、固結する過程で表面に多角形の割れ目を生じたもので、割れ目に沿って方解石の細脈が沈殿していることが多い。このほか、岩石が風化して生じた複雑な割れ目が生物に似た形を示して偽化石をつくる場合がある。[大森昌衛]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内の偽化石の言及

【擬化石】より

…成因が生物と無関係であるが,ある種の化石に似た形態,構造,模様を示すものをいう。偽化石とも書く。たとえば日本でもよく知られているしのぶ石は,岩石の割れ目に浸透した水分に含まれている鉄分やマンガン質がしみこんでできた模様で,シダ類の葉に似た形を示すのでこの名があるが,植物化石ではない。…

※「偽化石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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