傾城冥加(読み)ケイセイミョウガ

デジタル大辞泉 「傾城冥加」の意味・読み・例文・類語

けいせい‐みょうが〔‐ミヤウガ〕【傾城冥加】

遊女としてのつとめに励むことで受けられる神仏加護
女郎の身では十分にあまるお客、粗末になされたら―に尽きさせられう」〈浮・遊女容気〉
遊女の誓いの言葉。どんなことがあっても。
「―聞く気でごんす」〈浄・寿の門松

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精選版 日本国語大辞典 「傾城冥加」の意味・読み・例文・類語

けいせい‐みょうが‥ミャウガ【傾城冥加】

  1. 〘 名詞 〙 ( 傾城である自分の言うことが違ったら、神仏の冥加も受けられなくなるから、神仏の名にかけても自分の言うことは真実であるの意 ) 遊女の誓いのことば。神仏の名にかけて、どんなことがあってもの意に用いる。
    1. [初出の実例]「あづまを見込んで頼むとは、いとしらしい婆さん、けいせいめうが聞気でごんす」(出典:浄瑠璃・山崎与次兵衛寿の門松(1718)上)

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