優り草(読み)マサリグサ

デジタル大辞泉 「優り草」の意味・読み・例文・類語

まさり‐ぐさ【優り草/勝り草】

古名寛平の菊合わせの歌に「すべらぎの万代よろづよまでにまさりぐさたまひし種を植ゑし菊なり」と詠まれたところからいう。
「なほ喜びは―の、菊の杯、とりどりに」〈謡・邯鄲

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精選版 日本国語大辞典 「優り草」の意味・読み・例文・類語

まさり‐ぐさ【優草・勝草】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「夫木和歌抄所載の寛平御時菊合歌に「すべらぎの万代までにまさり草たまひし種を植ゑし菊なり」とあるところからいう。ただし、この歌の第二、三句は「万代までしませからは」がもとの形だが、意味不通のため、「夫木抄」の「まさりくさ」の異文が生じたもの ) 植物きく(菊)」の異名。《 季語・秋 》 〔八雲御抄(1242頃)〕
    1. [初出の実例]「色つくや花よりくゎっとまさり草」(出典:俳諧・崑山集(1651)八秋)
  3. 植物「くらら(苦参)」の異名。〔色葉字類抄(1177‐81)〕

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