苦参(読み)くじん

デジタル大辞泉の解説

く‐じん【苦参】

植物クララ別名。また、その根を乾燥させた生薬。苦みがあり、健胃剤などにする。

くらら【苦参】

マメ科の多年草。山野に生え、高さ60~90センチ。葉は長楕円形の小葉からなる羽状複葉。初夏、淡黄色の花が総状に集まって開く。根を漢方で苦参(くじん)といい薬用。茎葉の煮汁を殺虫剤などにする。 秋》

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典の解説

くじん【苦参】

漢方薬に用いる生薬(しょうやく)の一つ。マメ科クララの根を乾燥したもの。解熱殺菌利尿健胃鎮痛などの作用があり、非常に強い苦みがある。自律神経失調症更年期障害不眠症に効く三物黄芩湯(さんもつおうごんとう)湿疹(しっしん)じんましんアトピー性皮膚炎に効く消風散(しょうふうさん)などに含まれる。

出典 講談社漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典について 情報

大辞林 第三版の解説

くじん【苦参】

クララの根を乾燥した生薬。健胃薬とする。くしん。

くらら【苦参】

マメ科の多年草。山野の草地に多い。高さ約1メートル。葉は狭卵形の小葉多数からなる羽状複葉。夏、茎の先に長い花穂を出し、淡黄色の花を多数つける。根は苦く、生薬の苦参くじんとして健胃薬や駆虫薬に用いる。全草の煎汁は害虫駆除に用いられる。クサエンジュ。

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動植物名よみかた辞典 普及版の解説

苦参 (クララ・クララノキ)

学名:Sophora flavescens var.angustifolia
植物。マメ科の多年草,園芸植物,薬用植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

く‐しん【苦参】

〘名〙 植物「くらら(苦参)」の古名。また、その根を乾燥したもの。薬用とする。
※文明本節用集(室町中)「苦参 クシン」 〔本草綱目‐草部・苦参・集解〕

くらら【苦参】

〘名〙
① マメ科の多年草。本州、四国、九州の山野に生える。茎は高さ一メートルぐらいになり、全体に短毛が生える。葉は一〇~一八対の狭い長楕円形で、長さ二~三センチメートルほどの小葉からなる羽状複葉で互生する。六月頃、茎の先端や枝先に花柄を伸ばし長さ二〇センチメートルほどになり、小さな淡黄緑色の蝶形花を多数総(ふさ)状につける。果実はくびれのある円柱形の莢(さや)で長さ七センチメートルぐらいになる。花の暗紅色のものをムラサキクララという。根を乾燥させたものを苦参(くじん)といい、煎じて健胃・利尿・解熱・回虫駆除薬などとする。古くは皮から繊維を取り、紙や織物とした。和名は、根汁を舐(な)めると目がくらむ(くららぐ)ほど苦いということによるという。漢名、苦参。きつねのささげ。くさえんじゅ。《季・秋》 〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
※山家集(12C後)中「荒れにける沢田の畦にくららおひて秋待つべくもなきわたり哉」
② 苦いことのたとえにいう。
※浄瑠璃・那須与市西海硯(1734)三「苦い詞にくららの返答」

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世界大百科事典内の苦参の言及

【クララ】より

…本州,四国,九州,朝鮮,中国,シベリアに分布する。根を乾燥して苦参(くじん)とよび,健胃薬とする。それをかむと目がくらむほど苦いため,眩草(くららぐさ)とよばれ,和名はそれに由来する。…

※「苦参」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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