(読み)かたわい

精選版 日本国語大辞典 「儻」の意味・読み・例文・類語

かた‐わい‥はひ【儻】

  1. 〘 名詞 〙 片寄って親しむこと。片寄って交情すること。→かたちわう
    1. [初出の実例]「或いは懈怠りて懃(ねむころ)ならず、或いは阿党(かたむ)比周(カタハヒ)せむ」(出典日本書紀(720)大化二年二月(北野本訓))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「儻」の読み・字形・画数・意味


22画

[字音] トウ(タウ)
[字訓] すぐれる・ほしいまま・もし

[説文解字]

[字形] 形声
声符は黨(党)(とう)。〔説文新附〕八上に「儻(てきたう)なり」とあり、司馬遷の〔任少(安)に与ふる書〕に「唯だ儻非常の人のみせらる」とみえ、志の高い人をいう。また「儻(たちま)ち」「儻(も)し」など、副詞としての用法がある。

[訓義]
1. すぐれる。
2. ほしいまま。
3. あるいは、もしくは、もし、たまたま、たちまち。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕儻 太止比(たとひ)、、介太志(けだし) 〔名義抄〕儻 タマタマ・タマサカ・モシ・トモ・トモガラ・コヒネガハクハ・アヤシ・ミダリガハシ・ナゾ・イツハル・タスク・ワヅカニ・ケダシ・マトフ・タトヒ・カタチハフ

[語系]
儻・黨tangは同声。ときに通用することがある。儻thyek-tangはまた俶儻に作る。

[熟語]
儻言儻乎儻使儻若・儻然・儻儻儻・儻・儻来儻朗儻論
[下接語]
俶儻・

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