とうとう(読み)トウトウ

デジタル大辞泉 「とうとう」の意味・読み・例文・類語

とう‐とう

[副]物を打ちたたいたり、板を踏み鳴らしたりする音を表す語。とんとん。
「縁―と踏みならし」〈義経記・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「とうとう」の意味・読み・例文・類語

とう‐とう

〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① 鼓などが鳴りわたる音を表わす語。
※貞享版沙石集(1283)七「この巫女、〈略〉、つづみとうとうと打ち」
② 縁の板などを踏み鳴らす音を表わす語。
※義経記(室町中か)二「大手鉾杖に突きて、縁とうとうと踏みならし」
③ 物を打ったりたたいたりする音を表わす語。とんとん。
※虎明本狂言・二千石(室町末‐近世初)「扇抜出し、銚子長柄をとうとうと打て」
④ 水や波が勢いよくたてる音を表わす語。
※玉塵抄(1563)五「ねて夢をみる枕に浪の打てくるかしらの浪がいそにあたってうすをつく如なぞとうとうと打たぞ」
※説経節・をくり(御物絵巻)(17C中)七「たきのみづが、たぎりにたぎって、たうたうとおつるがごとくなり」
[補注]擬音語の「とんとん」に類するが、漢語の「とうとう(鼕鼕・鏜鏜・鞺鞳)」と似ているため、それと混用された面がある。

とう‐とう

感動
古代歌謡にみえる、はやしことば。
※催馬楽(7C後‐8C)総角「総角(あげまき)や と宇(ウ)と宇(ウ) 尋ばかりや と宇(ウ)と宇(ウ) 離りて寝たれども」
剣道の時の掛け声
咄本・鹿の子餠(1772)雪隠兵法師匠の所へ、大水見舞に行てみれば〈略〉トウトウどこへどこへとのかけ声」

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普及版 字通 「とうとう」の読み・字形・画数・意味

】とうとう

ものの盛んなさま。唐・柳宗元〔民を(み)る詩〕士は實(まこと)にたり 農は實にたり 工は實に(もうもう)たり 賈は實に融融(ゆうゆう)たり

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】とうとう

日の上るさま。よあけ。唐・盧綸臘日、咸寧王の部曲娑勒のを擒するを観る歌〕詩 山頭として、日將(まさ)に出でんとし 山下、獵圍(れふゐ)して、初日を照らす 林に獸り、未だ名を(し)らず 將軍、騎を促すも、人聲無し

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榻】とうとう

安楽椅子

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】とうとう

痛。

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】とうとう

雷電の光り雨ふるさま。

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】とうとう

人品の高潔なさま。

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】とうとう

魚の多いさま。

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掉】とうとう

ゆり動かす。

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【討】とうとう

作戦。

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擣】とうとう

つきうつ。

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】とうとう

久しい。

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】とうとう

鼓の音。

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】とうとう

冗舌。

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【騰】とうとう

のぼる。

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【兜】とうとう

惑う。

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【頭】とうとう

頭痛

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