元女村(読み)がんによむら

日本歴史地名大系 「元女村」の解説

元女村
がんによむら

[現在地名]高松町元女

箕打みうち村の下流大海おおみ川左岸の丘陵に位置し、大海川に向かって緩やかに傾斜して耕地が広がる。能登加賀国境で、南は加賀国河北郡若緑わかみどり村。元禄一四年(一七〇一)の村名由来并唱様等書記申帳(岡部文書)には「グワンニヨ」とあり、現在でも「ぐんにょ」と発音する人が多い。天文三年(一五三四)三月二四日の黒川某預ケ状(干場文書)に「元女一村」とみえる。この文書は未詳の点も多いが、名城寺みようじようじ山の所属をめぐって御内村(箕打か)と相論の際、「おうち六郎左衛門尉殿金吉之御判之すちめにまかせて」以前のごとく当村の所属とすることを、黒川某が保証した(南大海村史)。名城寺は明星寺とも書き、高梨谷たかなしだん寺尾てらおとの中間の奥まった山(明星寺谷)をいう。

元和六年(一六二〇)の能州押水之内元女村御検地御水帳(岡部文書)によれば、村高は田畠屋敷ともで二三八石九斗一升二合。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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