デジタル大辞泉 「大海」の意味・読み・例文・類語 たい‐かい【大海】 《古くは「だいかい」とも》1 大きな海。おおうみ。おおうなばら。2 茶入れの一。口が広く大ぶりで平たい形のもの。[類語]海・海洋・大洋・海原・領海・公海・大海原・青海原・内海うちうみ・内海ないかい・外海そとうみ・外海がいかい・わたつみ・外洋・沿海・沿岸・近海・遠海・遠洋・絶海・四海・七つの海 おお‐うみ〔おほ‐〕【大海】 1 広大な海。たいかい。2 「海賦かいぶ」に同じ。「―の摺裳すりも」〈紫式部日記〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「大海」の意味・読み・例文・類語 たい‐かい【大海】 〘 名詞 〙 ( 「だいかい」とも )① おおきなうみ。広々としたうなばら。大洋。[初出の実例]「大海途難レ渉、孤舟未レ得レ廻」(出典:文華秀麗集(818)上・秋朝聴鴈、寄渤海入朝高判官釈録事〈坂上今雄〉)「大海(ダイカイ)〈高良本ルビ〉にうかぶといへども潮なればのむ事もなし」(出典:平家物語(13C前)灌頂)[その他の文献]〔後漢書‐東夷伝〕② 口が広く全体に大きめな茶入れ。[初出の実例]「茶頭勅願納所曳茶一、大海并一種進レ之」(出典:大乗院寺社雑事記‐長祿二年(1458)四月二七日)③ 大形の食籠(じきろう)。〔随筆・嬉遊笑覧(1830)〕④ 江戸時代、上方で金持をいう語。[初出の実例]「金持ちを大海(カイ)といふはイカニ、貧乏人を山水といふごとし」(出典:新板当世むりもんだふ(1830‐44)) おお‐うみおほ‥【大海】 〘 名詞 〙① 大きな海。大海原。大洋。[初出の実例]「溟渤(ヲホウミ)鼓(とどろ)き盪(ただよ)ひ、山岳(をほやま)鳴り呴(ほ)えき」(出典:日本書紀(720)神代上(丹鶴本訓))「越後の西北は大洋(オホウミ)に対して高山なし」(出典:随筆・北越雪譜(1836‐42)初)② 織物、蒔絵(まきえ)などの模様の名で、大波のさまや、藻、貝など海辺の物の形状を表わしたもの。海部(かいぶ)。[初出の実例]「つぎつぎのは、朽葉かうかさね〈略〉おほうみのもなり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)楼上上) おおき‐うみおほき‥【大海】 〘 名詞 〙 大きな海。おおうみ。たいかい。[初出の実例]「始め素戔嗚尊、天に昇ります時に溟渤(オホキウミ)鼓(とどろ)き盪(ただよ)ひ山岳(やまをか)為に鳴り呴(ほ)えき」(出典:日本書紀(720)神代上(水戸本訓)) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例