光レジスト(読み)ヒカリレジスト

  • photoresist

化学辞典 第2版の解説

エッチングの際に被腐食体表面に選択的に耐食性薄膜層(保護層)を形成する感光性材料で,主成分は高分子と感光剤である.露光によって起こる化学反応により,現像液に対する溶解性がかわることを利用してパターンを形成する.印刷における写真製版,プリント配線,半導体集積回路製造などで用いる,リソグラフィー(微細加工技術)と関連しており,電子線リソグラフィー,X線リソグラフィーに対しては電子線レジスト([別用語参照]電子ビーム記録),X線レジストとよばれる.光レジストは光リソグラフィーに用いられるものをさすが,これらの一般的名称として使われることもある.露光部分が耐食膜として残るネガ型と未露光部が残存するポジ型とがある.前者としてはジアジド化合物環状ゴム系などがあり,後者としてはジアゾナフトキノン-ノボラック樹脂系がある.このほか,露光により酸を発生する酸発生剤と,酸に対する反応性の高い高分子とからなる化学増幅型レジストがあり,これにもポジ型とネガ型がある.これらの方式は酸による触媒反応によって感度を高くできる.レジスト形状は,使用時に塗布する液状レジストのほか,フィルム上に感光層をあらかじめ塗布してラミネートして用いるドライフィルムレジスト(DFR)もある.光レジストとして必要な性質は,被腐食体との接着性にすぐれ,残存膜の耐食性が高く,高感度で,さらに均一な薄膜が得やすく,腐食処理後のはく離が容易なことがあげられる.溶液エッチングではなく,プラズマを利用してドライエッチングで使われる場合には,耐プラズマ性,耐熱性も必要になる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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