入出村(読み)いりでむら

日本歴史地名大系 「入出村」の解説

入出村
いりでむら

[現在地名]湖西市入出

太田おおた村の東、浜名湖に流入する太田川の河口に位置する。北と西に山を負い、南と東は湖に面している。天文二年(一五三三)五月一五日の白山社(現白山西宮神社)棟札(白山西宮神社文書)には「大知波郷入出村」とみえ、中世大知波おおちば郷に属していた。永禄七年(一五六四)九月一二日に朝比奈泰光は「入手」内の無量むりよう寺行田薬師の開発地四〇〇文を、同地の百姓が増分として抱えていたとして無量寺へ返付している(「朝比奈泰光判物」無量寺文書)。江戸時代の領主変遷は大知波村と同じ。慶長九年(一六〇四)の御縄打水帳(入出区有文書)によると田六町四反余・畑四町三反余。正保郷帳によると田方二二五石余・畑方一〇八石余、ほか照台しようだい(現曹洞宗正太寺)領三石・八幡(大神山八幡宮)領二石、御鮒おふな池がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報