日本歴史地名大系 「入野山村」の解説 入野山村にゆうのやまむら 香川県:大川郡白鳥町入野山村[現在地名]白鳥町入野山湊(みなと)川の上流域、讃岐山脈から流出する黒(くろ)川・正守(まさもり)川・佐尾寺(さおじ)川などの支流沿いに集落がある。岩丸(いわまる)山・中尾(なかお)山などがあり、村の大部分は山地である。東は与田山(よだやま)村。「和名抄」大内(おおち)郡入野(にゆうのや)郷の遺称地とみられ、中世には京都浄金剛院領大内庄入野郷の一部であった。なお「平家物語」巻一一に阿波から引田(ひけた)(現引田町)に至った源義経が「丹生屋・白鳥、うちすぎうちすぎ、八島の城へよせ給ふ」とある丹生屋(にゆうのや)は入野郷のことといわれている。寛永国絵図は小磯(こいそ)・大谷(おおたに)・落相(おちあい)・松崎(まつさき)・馬篠(うましの)・小砂(こざれ)・中山(なかやま)・土井(どい)・町田(まちだ)・三殿(みどの)(現大内町)、入野山・北谷(きただに)・南谷・大楢(おおなら)を入野郷二千四一七石とする。水主神社大般若経函底書(水主神社蔵)の文安二年(一四四五)の奉加帳に入野分四寺坊と入野山分一三寺坊の記載がある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報