八丈富士(読み)はちじようふじ

日本歴史地名大系 「八丈富士」の解説

八丈富士
はちじようふじ

八丈島の西部にあり、西にし山ともいう。伊豆諸島の最高峰で、標高八五四・三メートル。中世近世にも噴火の記録があり(「八丈島年代記」「園翁交語」など)、東山(三原山)と比較してきわめて新しい火山。典型的な円錐状の二重火山で、火口内に火口神社(浅間神社)がある。中腹には牛の放牧場があり、これをうし山とよんでいる。元禄六年(一六九三)編纂の「八丈島年代記」には、康正二年(一四五六)「九月大風吹テ世ノ中悪シ、亦瘧病夥シクハヤル、飢饉ニテ牛山エ出ル」、永正二年(一五〇五)「牛山江出ル」、同五年「飢饉ニ付テ牛ヲ切、牛山ニテ年貢ヲ調テ」、同七年「牛山ニ三年往」、慶長四年(一五九九)「百姓大勢牛喰山エ出ル」などの記事がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「八丈富士」の解説

八丈富士

東京都八丈島北部にある西山別称円錐形をした火山。標高854メートル。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の八丈富士の言及

【八丈島】より

…西約4kmにある無人の八丈小島とともに東京都八丈支庁八丈町に属する。八丈島は北西部の西山(八丈富士。854m)と南東部の東山(三原山。…

※「八丈富士」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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