八丈織(読み)はちじょうおり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「八丈織」の意味・わかりやすい解説

八丈織
はちじょうおり

八丈といえば、東京都下の八丈島で生産される黄八丈八丈絹などを一般にさしている。しかし八丈島だけで生産されたものではなく、古くから各地でつくられていた。

 衣服の用布量が八丈(約24メートル)を要することから、織物一反(疋(ひき))を八丈とする規格寸法があったわけである。『延喜主計式(えんぎしゅけいしき)』には、良質の布について八丈を一端としており、中世には『新猿楽(さるがく)記』『庭訓(ていきん)往来』などに美濃(みの)八丈、尾張(おわり)八丈がみえ、近世に入ると『和漢三才図会』に京八丈がみえている。現在ではこのような規格寸法はなくなり、黄八丈、秋田八丈と名称がつけられていても、着尺の標準寸法となっている。

[角山幸洋]

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