八丈絹(読み)ハチジョウギヌ

デジタル大辞泉 「八丈絹」の意味・読み・例文・類語

はちじょう‐ぎぬ〔ハチヂヤウ‐〕【八丈絹】

1 八丈島で織られる、多く平織りの絹織物。島内産の植物染料で、黄・鳶とび・黒などに絹糸を染めたもの。また、各地に産する類似の織物。黄八丈・鳶八丈・黒八丈など。
2 1匹の長さが8丈(約24メートル)の絹織物。

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精選版 日本国語大辞典 「八丈絹」の意味・読み・例文・類語

はちじょう‐ぎぬハチヂャウ‥【八丈絹】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 古く、一匹(いっぴき)の長さが八丈の絹織物の称。各地で製したが、中でも尾張国(愛知県)・美濃国(岐阜県)産のものが有名。八丈。
    1. [初出の実例]「八丈絹参疋」(出典:東寺文書‐天喜三年(1055)一〇月一四日・東大寺使僧念慶請文案)
  3. ② =はちじょう(八丈)[ 一 ]③〔和漢三才図会(1712)〕

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世界大百科事典(旧版)内の八丈絹の言及

【美濃国】より

…ところで,これらの美濃国の荘園公領で注目される特徴は,田地に絹何疋というかたちで年貢が賦課され,ほとんど例外なしに絹を中心として,糸を交えた年貢が納入されている点である。美濃国は,この点よりいえば,この時代中央との間がその特産物たる〈八丈絹〉でつながっていたといえるであろう。
[美濃の武士]
 中世の美濃国を主導した武士団は,清和源氏の一流で,美濃に土着した,いわゆる美濃源氏である。…

【ヤママユ(山繭)】より

…5月ごろから孵化(ふか)し,幼虫は約50日間クヌギ,ナラ,クリなどの水分の少ない葉を好んで食べ,4回脱皮した後,葉の間に緑色の繭を作る。繭から強伸度の高い良質の糸がとれるため,1720年ころから八丈島で八丈絹として織られ始め,1872年ころからは長野県の各地で放養育されるようになり,いわゆる山繭が生産されるようになった。ヤママユの糸すなわち天蚕糸は色素に染まりにくい特性をもつため,家蚕糸と混織し繊細な縞模様を出すのに用いられ,各種のちりめん(縮緬)織などに使われた。…

※「八丈絹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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