水手/水主(読み)スイシュ

デジタル大辞泉の解説

すい‐しゅ【水手/水主】

ふなのり。ふなこ。かこ。船頭
「―梶取(かんどり)申しけるは、此の風は追風(おひて)にて候へども」〈平家・一一〉

みず‐で〔みづ‐〕【水手】

文字のを長く引いて、水の流れるように書く書き方

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百科事典マイペディアの解説

水手【かこ】

水主・加子などとも記し,水手・水主は〈すいしゅ〉とも読む。本来は船乗りの総称であったが,のちに船頭梶取(かじとり)などの上級船員に対して,配下の下級船員の呼称となった。律令制下では海人・漁民などを夫役(ぶやく)として徴集,あるいは雇用して水手とした。戦国期には軍事上の必要から領主が支配下の漁民を水手に徴用,漁民はこの夫役(水手役)負担に対して漁場占有利用権などを付与された。江戸時代には地域によって形態は違うものの,諸藩は主要漁村を水手浦・御立浦(おたてうら)などに指定して,廻米輸送などに従事させる水手役負担者を確保する一方,浦方に対して占有漁業権を与えている。しかし,民間の回漕業が発達するにつれ,水手役は夫米・夫金に代わっていった。
→関連項目河岸椋橋荘

水手【すいしゅ】

水手(かこ)

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世界大百科事典 第2版の解説

かこ【水手】

一般には梶取船頭などの上級船員に対して,その配下の下級船員を指すことが多いが,古くは船員の総称として用いられることもあった。〈水主〉とも書く。律令制下で国家貢納物の輸送には,海人・漁民などを徭役あるいは雇用して水手とした。しかし梶取と異なって,特別の技術を要しない単純労働であるから,梶取に比すれば代償は少なかった。荘園年貢の輸送には臨海荘園の場合,一般領民が夫役として水手になることが多く,また備中国新見荘のような内陸荘園では,領民に水手役として米などを代納させ,それをもって港湾で水手を雇うのが例であった。

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大辞林 第三版の解説

みずで【水手】

文字の尾を長くのばして水の流れるように書く書き方。「葦手あしで書き」の類。水手書き。 「すはまのこころばに、-にて/著聞 5

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精選版 日本国語大辞典の解説

みず‐で みづ‥【水手】

〘名〙 文字の書き方の一つ。文字の尾を長くひいて水の流れたように書くもの。
※寛和二年皇太后詮子瞿麦合(986)「このすはまのこころばに、みづてにて」

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