八正寺(読み)はつしようじ

日本歴史地名大系 「八正寺」の解説

八正寺
はつしようじ

[現在地名]姫路市白浜町

松原まつばら八幡神社(松原八幡宮)の北に位置する高野山真言宗寺院。松原山と号し、本尊薬師如来。播州松原山八正寺縁起(智恵袋)によれば、天平宝字七年(七六三)豊前宇佐宮から神霊を勧請して松原別宮を創始、このとき社僧を置いて奉祀したことに始まるという。明治初年の神仏分離までは松原八幡宮神宮寺として社務を執行し、とくに室町時代末から戦国時代にかけて山城石清水いわしみず八幡宮領松原庄を実質的に支配した。文明一七年(一四八五)六月二六日の赤松氏奉行人軍勢催促状(松原八幡神社文書)によると、赤松氏奉行人である櫛橋則伊の命を受け、「八正寺」は寺領内の野伏を率いて「国衙惣社」に打寄せている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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