六波羅探題跡(読み)ろくはらたんだいあと

日本歴史地名大系 「六波羅探題跡」の解説

六波羅探題跡
ろくはらたんだいあと

平氏の六波羅邸跡地に設けられた鎌倉幕府の京都政庁跡で、現三盛みつもり町・池殿いけどの町・多門たもん町・門脇かどわき町を中心にした一帯。平家滅亡後、跡地は源頼朝が接収した。「吾妻鏡」建久元年(一一九〇)一一月七日条に「二品御入洛、(中略)六波羅新御亭故池大納言頼盛卿旧跡。比間被建之」とみえるように、源家六波羅邸が築造され、上洛を果した頼朝が「六波羅新御亭」を宿所としたが、頼朝との関係から平頼盛の邸(池殿)跡が選ばれていたことが知れる。頼朝は二ヵ月ここにとどまって、右近衛府大将に任じられ鎌倉へ戻るが、一条能保を留守役とし、京都守護に任じた。頼朝は五年後再び上洛した折にも「六波羅御亭」を宿所としており(「吾妻鏡」建久六年三月二九日条)、恒常的な殿舎であったとみてよい。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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