兵は凶器なり(読み)へいはきょうきなり

故事成語を知る辞典 「兵は凶器なり」の解説

兵は凶器なり

戦争は人々を傷つけるだけの悪であることを述べたことば。

[使用例] 砲弾の表示する所は敵意であり、憎悪であり、兵火の残忍な威力である。「兵は凶器なり」とする東洋道徳を忘れ、永久の記念にかくのごとき物を用いて快しとするのは[与謝野寛与謝野晶子*満蒙遊記|1930]

[由来] 「国語えつ・下」に出て来る一節から。紀元前五世紀、春秋時代の中国でのこと。越という国の王が、外国に戦争をしかけようとしました。このとき、補佐役のはんれいは、「兵は凶器なり、争いは、事の末なり(武器は人を傷つける道具であり、争いは最低のやり方です)」と忠告しましたが、王は聞き入れませんでした。結局、この時の戦争は、越王にとってうまくいかない結果に終わっています。

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