家庭医学館 「内分泌性ミオパチー」の解説
ないぶんぴつせいみおぱちー【内分泌性ミオパチー Endocrine Myopathy】
つぎのような内分泌臓器(ホルモンを出す器官)の異常でおこる筋肉の障害です。
■原発性アルドステロン症(「原発性アルドステロン症」)の場合
副腎髄質(ふくじんずいしつ)の異常でおこります。血液中のカリウム濃度が低下するために筋肉が破壊されます。
■クッシング症候群(「クッシング症候群」)の場合
副腎皮質ホルモンの分泌が増加するため、筋細胞は破壊されませんが、筋力が低下します。
■甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)(バセドウ病(「バセドウ病(グレーブス病)」))の場合
高率にミオパチーを合併します。まれに重症筋無力症(じゅうしょうきんむりょくしょう)(「重症筋無力症」)を併発したり、低カリウム血性周期性四肢(けつせいしゅうきせいしし)まひ(「周期性四肢まひ」)をともなったりすることもあります。
■甲状腺機能低下症(こうじょうせんきのうていかしょう)(「甲状腺機能低下症とは」)の場合
筋肉痛と筋力低下がみられ、ホフマン症候群という病名で呼ばれています。
[治療]
これらのミオパチーは、元の病気を治療すれば治りますから、正確に診断することがたいせつになります。