内澗町(読み)うちまちよう

日本歴史地名大系 「内澗町」の解説

内澗町
うちまちよう

[現在地名]函館市末広町すえひろちよう

箱館町のほぼ中央部に位置し、弁天べんてん町・おお町・当町・地蔵じぞう町と続いて北西南東に走る、箱館町の表通りにあたる通りに沿って町屋が形成される。近世に北東方が海に面し、地先海岸は箱館湊の良好な係船地の一つであったが、近世末期から明治初年にかけて海岸は埋立てられ、東浜ひがしはま町などが成立した。弁天町・大町などとともに箱館で最も早くに開かれた町の一つで、「検考録」には「箱館市街七、八十年前までは内澗と弁天のみ町の名あり。内澗町は、箱館いまだ島なりし時湾にて繋船の処」とあり、「蝦夷日誌」(一編)には「此町の海岸澗ニなりて浪無故ニ内澗と云り」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android