内瀬御園(読み)ないぜのみその

日本歴史地名大系 「内瀬御園」の解説

内瀬御園
ないぜのみその

神鳳鈔」に「奈井瀬御薗」とある。「建久三年皇太神宮年中行事」に「四月十四日、件ノ御笠蓑菅ハ内瀬ヨリ兼日備進ス」とあり、「内瀬菅勘例」には「永享庁宣、内瀬御菅庁宣之案文ヲ記載ス」、「氏経神事記」の嘉吉元年(一四四一)四月一四日御笠神事に「今日御笠菅内瀬ヨリ兼日之ヲ進ムルノ処沙汰無キノ間、長官ヨリ奔走シテ役人下行、然シテ十五日内瀬持参」とあるように、神宮の菅笠などを供進するところであった。永仁五年(一二九七)の仮殿記紙背文書(神宮文庫蔵)の建長四年(一二五二)七月一二日の祭主大中臣隆世解案によると、釈尊寺領として「塩浜・内瀬・黒坂」がみえ、「釈尊寺別当法眼和尚位隆俊訴申、或為甲乙人等称買得、不従所堪、或為静真阿闍梨居籠覚能律師、改質券文、責取譲状、以太神宮御領内瀬御薗寄附十禅師社」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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