内目・内海(読み)うちめ・うちめ

日本歴史地名大系 「内目・内海」の解説

内目・内海
うちめ・うちめ

外目そとめ外海そとめとともに中世から用いられた広域通称名。西彼杵半島の東側、大村湾・佐世保させぼ湾に臨む一帯で、海岸部に入江が発達し、西手の外目と分ける山嶺に飯盛いいもり山・長浦ながうら岳・三方さんぽう山などがある。江戸時代、大村領内の村方支配の四地区の一つとされる場合は現西彼杵郡の西彼せいひ町・琴海きんかい町と、西海さいかい町の一部、時津とぎつ町の一部に相当するが、大村湾に臨む地域すべてをいう場合もあった。

〔戦国期〕

ヴァリニャーノ「日本巡察記」によれば、一五七五年(天正三年)ドン・バルトロメオ(大村純忠)懇請寺社が破壊され、その親族や主要な人々がキリスト教徒になり、短期間に全領民が改宗したので、小さな入海(大村湾)が分ける二つの地域にそれぞれ修院を設けて、三人の司祭と数名の修道士を置いたという。この二地域は内海と外海のことと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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