内端(読み)ウチバ

デジタル大辞泉 「内端」の意味・読み・例文・類語

うち‐ば【内端】

[名・形動]
動作言動が遠慮深く控えめであること。また、そのさま。内気
「気弱く万般よろず―の性質うまれつきなれば」〈露伴・いさなとり〉
数量金額実際より少なく数えること。また、そのさま。内輪うちわ
「―に取って新銀三百五十匁」〈浄・天の網島

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精選版 日本国語大辞典 「内端」の意味・読み・例文・類語

うち‐ば【内端】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 性質内向的であること。行為が消極的であること。また、そのさま。内気。遠慮がち。
    1. [初出の実例]「うちはなる鷹の心の床しくば氷のかがみむかひてもみよ」(出典:後京極殿鷹三百首(15C後‐16C後)冬)
    2. 「よろづうちばにしてあどけなく」(出典:人情本・仮名文章娘節用(1831‐34)後)
  3. 数量が実際より少なめなこと。うちわ。〔運歩色葉(1548)〕
    1. [初出の実例]「内ばに積りて七十斗(ばかり)と見ゆる」(出典随筆独寝(1724頃)上七)

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