六訂版 家庭医学大全科 の解説
内視鏡的操作による尿路結石除去術
(腎臓と尿路の病気)
体外衝撃波砕石術(ESWL)に先駆けてPNLが施行されていましたが、ESWLの普及によってPNLは限定された治療法になりました。しかし、ESWLも限界があるため、大きな結石に関しては依然としてPNLは有用です。
中部尿管以下の結石で一般によく行われるTULは、
膀胱鏡を挿入し、尿管口から尿管・腎盂までガイドワイヤーを挿入し、膀胱鏡を抜いてから、尿道から尿管鏡をガイドワイヤーに沿って尿管内に挿入します。熟練していればガイドワイヤーは必ずしも必須ではありませんが、目安になるので安全な方法です。
尿管口が狭い場合には、尿管バルーンダイレーターで拡張してから尿管鏡を尿管内に挿入します。
尿管鏡は通常、硬性尿管鏡を使用しますが、結石が衝撃などで腎盂内にもどってしまった場合には、軟性尿管鏡を使用して砕石するか、尿管ステントを留置してESWLに切り替える必要があります。
内視鏡下およびX線透視下で、尿管鏡を進めて結石まで到達させます。次に、結石を観察しながら砕石装置で砕石します。砕石装置は大きく分けて、超音波、レーザー、
PNLは、硬膜外麻酔または全身麻酔下に
TULと同様に、内視鏡観察下に砕石装置で破砕します。大きな結石の場合には、結石を直接体外につまみ出すこともあります。砕石後は腎瘻を留置して手術は終了です。
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報