結石(読み)けっせき

日本大百科全書(ニッポニカ)「結石」の解説

結石
けっせき

人体内に生じた異常な石のことで、分泌腺腔(せんくう)、排泄(はいせつ)管、中空の臓器内などにできる。分泌液や消化液中の成分が一定の化学的・物理的原因によって濃縮、凝固したり、尿中成分が析出、結晶化する結果、生ずる。外から入った異物や炎症性産物(細菌や脱落上皮)が結石の核になることもある。結石は次の三つに大別される。

(1)結石が生じた部位名をつけてよばれるもの 腎臓(じんぞう)結石、尿管結石、膀胱(ぼうこう)結石、前立腺結石尿道結石、精嚢腺(せいのうせん)結石、唾石(だせき)、胃石、胆石、総胆管結石、膵(すい)石、腸石、涙(るい)石、歯(し)石。

(2)成分名をつけてよぶもの シュウ酸カルシウム結石、尿酸結石、シスチン結石、リン酸マグネシウムアンモニウム結石、コレステロール結石、ビリルビン結石、キサンチン結石、糞(ふん)石。

(3)形状名をつけてよぶもの さんご状結石、鹿角(ろっかく)状結石、桑実(そうじつ)状結石、軟結石など。

 結石ができていても、症状がないこと(サイレントストーン)もある。分泌腺の排泄管や尿路に生じた結石は、多くの場合、閉塞(へいそく)をおこすので、仙痛発作といわれる激痛(平滑筋のけいれんに由来する)や発熱をきたす。細菌感染を合併したり、疼痛(とうつう)発作を繰り返すような場合は、外科的治療によって結石を除去しなければならない。

[松下一男]

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百科事典マイペディア「結石」の解説

結石【けっせき】

排出管や分泌管,内腔臓器の内腔で,排出物や分泌物の成分,剥離(はくり)した上皮細胞,炎症産物などが固まって石のようになったもの。部位により歯石胆石唾石(だせき),尿石などがある。医学上重要なのは胆石と尿石。結石を切り割ると中心の核石とそれを包む部分(殻石)がみられる。結石ができても無症状のこともあるが,炎症や激痛発作などを起こすこともある。排出を促進する薬を使ったり,薬剤によって結石を溶解させる溶解法や,超音波などで結石を破砕(はさい)する砕石(さいせき)術のほか,外科的に摘出して治療する。
→関連項目体外衝撃波結石破砕法尿閉頻尿膀胱結石乏尿

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「結石」の解説

結石
けっせき
calculus

体内の中空の器官や分泌腺の管内で,分泌液に含まれる塩類などが,石のように固まったものをいう。泌尿器 (腎臓,膀胱,尿道など) にできる尿路結石や,胆嚢,胆管にできる胆石が最も多い。世界各国で結石発生の様相が違うので,気候や飲料水,食物などが原因に関係するものとみられるが,決定的な研究はまだない。投薬で内科的に結石を溶かして排出する方法も研究されているが,普通外科的に取除かれる。最近は開腹せずに腹腔鏡や尿管鏡を使って結石を除去したり,体外から強力超音波や衝撃波を伝えて結石を砕いて排出する方法が盛んに行われている。

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精選版 日本国語大辞典「結石」の解説

けっ‐せき【結石】

〘名〙 体内の管腔中にできた石状のもの。多く胆嚢内にできる胆石、腎臓または尿路内にできる腎結石、尿管結石、膀胱結石など。原因としては諸説があるがいまだ一定しない。
※西説内科撰要(1792)二六八章「何を以てか其痛の腎中の結石に出ることを知るや」

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栄養・生化学辞典「結石」の解説

結石

 生体内で物質が固形化すること,もしくはそうして生成した物質.コレステロール,シスチン,チロシン,カルシウム塩などが結石する.

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デジタル大辞泉「結石」の解説

けっ‐せき【結石】

体内で分泌物の成分などが固まって石状となったもの。生じる部位によって胆石・腎結石・尿管結石・膀胱結石などがある。

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世界大百科事典 第2版「結石」の解説

けっせき【結石 stone】

体内で排出物や分泌物の成分が固まって堅い固形物を形成したものをいう。胆囊および胆道系にできる結石は,胆汁の成分であるコレステロール,ビリルビンカルシウムおよび炭酸カルシウムの組み合わさったものでできており,一般に胆石と呼ばれている。胆汁成分の異常,胆汁鬱滞(うつたい)および感染が加わった場合などに発生する。腎尿路系にできる結石は尿路結石と総称され,シュウ酸カルシウムが主体で種々の割合リン酸カルシウムが混じたものが圧倒的に多く,次いでマグネシウム,アンモニウムとリン酸の混合物で,まれに尿酸が主成分のものがある。

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