( 1 )上方の笠付(かさづけ)が江戸に伝わり、「冠付」「烏帽子付」として流行した。
( 2 )元祿(一六八八‐一七〇四)頃からさかんに行なわれ、雑俳形式の重要なものとなる。それに伴って、様式も変化し、五文字題に趣向を凝らして、小倉百人一首の詞に限る「小倉付」や、霊場歌による「西国付」など各種のものが生まれた。
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…〈待兼て〉というような5文字の題に〈わざと寝言にいふ嫁入(よめり)〉(《奈良土産》)のように7・5の句を付け,その付合を楽しむもの。古くは〈五文字付〉〈烏帽子付〉〈かしら付〉とも呼び,江戸では〈冠(かむり)付〉が多く用いられた。元来,連歌俳諧の句の仕立方の練習に行われた〈切句〉をヒントに,前句付(まえくづけ)の簡略体として,1693年(元禄6)ころ京都の雲鼓(うんこ)らが発明。…
…平易な,日常の会話に似た解答がなされた。上の句が最初から付いているので,〈烏帽子付(えぼしづけ)〉〈笠付(かさづけ)〉〈冠付(かむりづけ)〉などと呼ばれた。笠付などは雑俳と総称されるが,3句1組の〈三笠付〉,連鎖風に続ける〈段々付〉など多様な型があらわれた。…
※「冠付け」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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