凜と(読み)りんと

精選版 日本国語大辞典 「凜と」の意味・読み・例文・類語

りん‐と【凜と】

  1. 〘 副詞 〙 ( 形容動詞「りんたり」の連用形から。→ )
  2. 寒気がきびしいさま。また、寒気や尊敬の念によって気分が引きしまっているさま。
    1. [初出の実例]「治れる気や凜とたつ御代の春〈正式〉」(出典:俳諧・玉海集(1656)一)
  3. 人の態度や姿などがきりっとしているさま。
    1. [初出の実例]「首筋立のび、目のはりりんとして」(出典:浮世草子・好色五人女(1686)三)
  4. 計量がきわめて厳密であるさま。転じて、物事の処理がきちんとしているさま。
    1. [初出の実例]「かねの御嶽を両替の春〈芭蕉〉 岩橋やりんとかけたる一かすみ〈信章〉」(出典:俳諧・桃青三百韻附両吟二百韻(1678)奉納弐百韻)
  5. 澄み切った、鋭くひびく音を表わす語。
    1. [初出の実例]「『気をつけ』と呼ぶ丑松の凜(リン)とした声が起った」(出典破戒(1906)〈島崎藤村〉五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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