普及版 字通 「几(漢字)」の読み・字形・画数・意味
几
2画
[字訓] ひじかけ・つくえ
[説文解字]
[字形] 象形
両端に足のある台の形。机の初文。机は楡に似た木の名で、もと別の字。〔説文〕十四上に「踞几なり」とあり、坐几をいう。老者には特に几を薦めるのが礼で、〔詩、大雅、行〕に「或いは之れに几を授く」という。また祭礼や儀礼のときには、薦献のため几を設けた。のち文書を几上で扱うので几案といい、棚に用いるようになって几閣という。
[訓義]
1. ひじかけ。
2. 神尸の依るところ。
3. そなえものの台。
4. つくえ。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕几 於之万岐(おしまつき)〔名義抄〕几 オシマツキ 〔立〕几 オシカカリ
[部首]
〔説文〕に凭(ひよう)・(きよ)・処の三字をこの部に属する。凭は依几。坐几にもたれること。は腰かける形。処は金文に處に作り、虎形のものが几に依る形で、神霊の依る所をいう。〔玉〕になおの異文を加えるが、譌形である。
[声系]
〔説文〕に几声として肌・(飢)・机・など五字を収める。机は楡に似た木の名。もと几とは別の字であった。
[熟語]
几案▶・几▶・几閣▶・几几▶・几硯▶・几上▶・几杖▶・几席▶・几▶・几頭▶・几榻▶・几▶
[下接語]
案几・依几・倚几・椅几・隠几・几・曲几・玉几・書几・牀几・仍几・浄几・席几・俎几・素几・竹几・几・凭几・舗几
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報