出版倫理綱領(読み)しゅっぱんりんりこうりょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「出版倫理綱領」の意味・わかりやすい解説

出版倫理綱領
しゅっぱんりんりこうりょう

日本書籍出版協会(書協)と日本雑誌協会(雑協)が1957年(昭和32)10月に制定した出版活動に関する自主倫理規定。マス・メディアの倫理綱領は、1946年の新聞を皮切りに映画、広告と次々に制定されたが、出版社系週刊誌の出現などを契機に、出版界も綱領の制定を行った。前文と5項からなっているが、重要なのは、第3項の言論出版の自由の確保、第4項の報道倫理の精神にのっとった報道、忠実で節度ある評論、第5項の秩序と公正を保った出版物の普及である。なお、出版界にはこのほか「雑誌編集倫理綱領」「出版物取次倫理綱領」「出版販売倫理綱領」などがあり、業界四団体(書協、雑協、日本出版取次協会=取協、日本書店組合連合会=日書連)による出版倫理協議会も設立されている。

清水英夫

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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