デジタル大辞泉 「切掛け」の意味・読み・例文・類語 きり‐かけ【切(り)掛け/切(り)懸け】 1 途中まで切ること。また、途中まで切ったもの。2 板を横に張った板塀や羽目板。また、板を横に張った目隠し用のついたて。3 幣帛へいはくにつける紙の四手しで。4 武具の一。御幣に似た指物さしもの。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「切掛け」の意味・読み・例文・類語 きり‐かけ【切掛・切懸】 〘 名詞 〙① 切る動作を途中まですること。また、そのもの。② 羽目板の一種。横板を羽重ねに張ったもの。[初出の実例]「坊にしけるところのまへに、きりかけをなむせさせける」(出典:大和物語(947‐957頃)四三)切掛②〈春日権現験記絵〉③ 衝立(ついたて)の一つ。室内に置いて目かくしや仕切りにする家具。立て切り掛け。[初出の実例]「着ける賤の水旱の綻の絶たりけるを脱て、切懸より投越して」(出典:今昔物語集(1120頃)二四)④ 江戸前期の北国地方の主力廻船である北国船やまぜ船で、通常の和船の上棚に相当する棚板の呼称。[初出の実例]「北国船〈略〉腹は丁板之端揃にて切懸につき付」(出典:田名部海辺諸湊御定目(1781)諸湊地他着船御役付)⑤ 幣束(へいそく)につける紙垂(かみしで)。[初出の実例]「岐夫(ふなんど)服を改め、白紙数枚を用ひて白幣(しらにぎて)の切(キ)りかけして」(出典:読本・莠句冊(1786)三)⑥ 武具。幣束に似た指物(さしもの)の名。切掛⑥〈武用弁略〉⑦ 魚などを包丁で調理する方法の一つ。〔当流節用料理大全(1714)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例