最新 地学事典 「制振器」の解説
せいしんき
制振器
damper
地震計の振子の自由振動を早く抑え,また周期特性を平らにするための装置。減衰器とも。主に実用化されているのが空気制振器と磁気制振器で,前者は振子の振動につれて円筒が外側の円筒内を動くとき,両者のわずかな間隙中の空気の粘性による抵抗を利用したもので,実際には外側の円筒の下部にコックがついていて適当に内部の空気を外に漏れさせて抵抗を加減する。後者は磁場の中を金属板が運動するとき,金属板中に生ずるフーコー電流が金属板に与える抵抗力を利用したもので,この場合の抵抗係数はCφ2σD/S(φは全磁束,Sは磁場の断面積,D, σはそれぞれ金属板の厚さと比電気電導度,Cは磁場の幾何学的な形で決まる定数)である。電磁式地震計では,電気回路系中の抵抗が自然に制振の働きをするので,特に制振器はつけない。参考文献:萩原尊礼(1935) 震研報,13巻
執筆者:三東 哲夫
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

