日本大百科全書(ニッポニカ) 「コック」の意味・わかりやすい解説
コック
こっく
cock
管路の途中に取り付けて、流体の流れを止めたり、流量、圧力などを調節するための装置。弁の一種。円錐(えんすい)形あるいは円筒形に穴のあけてある部品を管路の途中に結合し、その穴に円錐形あるいは円筒形のプラグを差し込んで、流体の流れを止めたり流量を調節したりする。プラグには穴があいているので、プラグを回転することで管内の流体の流れが止められ、プラグの回転角を選ぶことにより流量の調節ができる。出入口が2方向のものを二方コック、3方向のものを三方コックなどという。気体の流れを調節するのにも用いられ、これをエアコックという。水蒸気、油などの配管途中に使われるものは砲金、黄銅などでつくられる。化学実験などに用いられる小型のものはガラス製が多い。
[中山秀太郎]
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