前堀村(読み)まえぼりむら

日本歴史地名大系 「前堀村」の解説

前堀村
まえぼりむら

[現在地名]一関市中里なかさと

狐禅寺こぜんじ村の西、北上川と磐井いわい川の合流点西方、磐井川北岸にある。北は中里なかざと村。永禄三年(一五六〇)七月一一日の葛西晴信宛行状(宮城猪岡文書)に前堀村とみえ、猪岡又太郎が当村・山目やまのめ村、中尊寺村(現西磐井郡平泉町)旗頭に任じられている。天正元年(一五七三)三月二日には葛西氏麾下に参じた小野寺前司に当村内四〇貫文などが宛行われた(「葛西晴信宛行状」日形小野寺文書)。同一〇年六月一日にも当村八千刈、七月二〇日には「山目村前堀」の三千刈、七月二四日には八千刈がいずれも葛西晴信から小野寺前司に与えられた(各日付「葛西晴信知行宛行状」同文書)。さらに同一六年浜田安房守の乱後には三千刈が小野寺肥後に宛行われている(同年五月二〇日「葛西晴信知行宛行状」同文書)


前堀村
まえぼりむら

[現在地名]住吉区長居東ながいひがし一―三丁目・苅田かりた一―二丁目など

ほり村の南に位置し、村域は東西に長い三角形をなす。村名は集落地の前に堀があることに由来するという。天正一一年(一五八三)八月一日の今井宗久宛知行目録(「今井町史」所引)によれば「摂州欠郡内五ケ庄」のうちに含まれており、文禄三年(一五九四)六月一日の摂津欠郡蔵入目録(称念寺文書)には「八十壱石五斗壱升五合 前掘村」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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