前潟村(読み)まえがたむら

日本歴史地名大系 「前潟村」の解説

前潟村
まえがたむら

[現在地名]早島町前潟

早島村南前面に広がる干潟を潮止し、干拓してできた村。寛文(一六六一―七三)初年の頃、早島村古田五ヵ村の百姓たちが開発を始めたが成功せず、改めて延宝(一六七三―八一)初年、早島村枝村市場いちば村の庄屋助左衛門が総引請人となり再開された。ところが普請費用を賄いきれず、延宝の中頃大坂具足屋長右衛門が出資することになる。また具足屋が開発していた高沼たかぬま新田(現倉敷市)に助左衛門を参画させ、両新田を同時開発して、完成時には前潟新田は助左衛門へ、高沼新田は長右衛門へ引渡すことに取決めた(「前潟開発由緒書」佐藤文書ほか)。開発の総引請人は助左衛門であったが、協力者として早島村枝村の塩津しおづ村年寄与七郎・市場村年寄太郎右衛門・頓行とよく村年寄九郎左衛門・長津ながつ村年寄茂一兵衛が参画していた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android