改訂新版 世界大百科事典 「早島」の意味・わかりやすい解説
早島[町] (はやしま)
岡山県南部,都窪(つくぼ)郡の町。人口1万2214(2010)。岡山平野中央部に位置し,東部が岡山市に接するほかは,倉敷市に囲まれる。古くは児島湾に臨んでいたが,天正年間(1573-92)に宇喜多氏の領地となって干拓が進められた。町内を通る県道は〈宇喜多堤〉とよばれ,当時の堤防の跡である。近世末からは干拓地でイグサ,綿などの商品作物の栽培が始まり,以後,畳表(早島表)や花むしろの製造が盛んになった。現在もイグサの栽培・加工が基幹産業であるが,水島臨海工業地域の発展に伴い,生産は減少傾向にある。JR宇野線の沿線や国道2号線が通る北部丘陵地帯では住宅団地の造成が進み,岡山・倉敷両市のベッドタウン化が進んでいる。早島公園は桜の名所として知られる。瀬戸中央自動車道の早島インターチェンジがある。
執筆者:上田 雅子
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報