剣吉館跡(読み)けんよしだてあと

日本歴史地名大系 「剣吉館跡」の解説

剣吉館跡
けんよしだてあと

[現在地名]名川町剣吉 大館

剣吉の市街地中央の西北、国道四号と一〇四号との分岐点の東南に位置する。現剣吉小学校敷地。東と南は馬淵まべち川に続く低地、西は丘陵地の尾根、北は狭長な谷地となる。市街地との比高約二〇メートル。三戸(現三戸町)八戸はちのへ(現八戸市)の中間に位置し、三戸城(現三戸町)北東の馬淵川左岸地域を押える要地にあたる。

慶長三年(一五九八)の館持支配帳に「一剣吉館八千石 (紋)外割菱北 松斎」とあり、北氏が居館した。天正二〇年(一五九二)の諸城破却書上に「一同郡(糠戸郡)剣吉 平地 南部左衛門尉持分唐之供留主彦八郎」とあり、同年の諸城破却時にも破却されず、旧構を維持したが、慶長三年に北信愛が花巻郡代に任ぜられているので、この頃廃棄されたものとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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