剣峰峠(読み)けんがみねとうげ

日本歴史地名大系 「剣峰峠」の解説

剣峰峠
けんがみねとうげ

出雲崎いずもざき町境の標高一八〇メートルほどの地点にある。脇野わきの町から気比宮きいのみやを経て、上条じようじよう上条神社参道から尾根伝いに峠に至る道と、上条から逆谷さかしだにに至る途中で左折して谷間を通って峠に至る道の二道がある。逆谷に至る途中から左折して一キロほどの地点に大杉があり、その近くには不動尊の祠があり、この道が本道であったと考えられている(三島町史)。峠を越え尾根伝いに下ると神条かみじよう(現出雲崎町)に至る。この峠道は塩の道とも称され、古くから出雲崎海産物・塩などを現三島町・長岡市へ運ぶ輸送路として重要な役割を果したと伝える。

頂上付近の平地には三基の供養塔があり、中央は文化七年(一八一〇)出雲崎多聞たもん(現出雲崎町)住職陽順が供養導師を務めたとあり、左は天保三年(一八三二)、右は同四年のもので、両方とも「発起人 籠田屋太平次」「世話人 長岡石内 近藤長治良」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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