副田(読み)そえだ

日本歴史地名大系 「副田」の解説

副田
そえだ

入来院内の地名。現入来町副田を遺称地とし、同地から元村もとむら・入来温泉地区を除いた部分にあたる。副田村などとみえ添田とも表記する。上副田村・下副田村に分れていたが、境は判然としない。建長二年(一二五〇)一二月日の入来院内村々田地年貢等注文(入来院文書)に「そへた」とみえ、清色きよしき市比野いちひの(現樋脇町)と合せた田数は六一町三反一〇代であった。入来院氏初代定心から上副田村が嫡子明重に、下副田村が重賢に譲られたものと考えられる。下副田村に関しては、正嘉二年(一二五八)九月重賢知行分の下副田が請所となり(「薩摩国司庁宣」旧記雑録)、その後重賢の子息重継・重世に分割譲与されたと考えられる。弘安九年(一二八六)六月八日、重継から舎弟重村に副田村(下副田村)その他が譲られている(正応元年六月二七日「関東下知状」岡元文書)。正安元年(一二九九)八月一七日、重世から「下そゑたの村」が美作国河会かわえ(現岡山県英田町)一〇町などとともに常陸殿に一期分として譲られた(「渋谷重世譲状案」同文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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