劇症溶連菌感染症(読み)げきしょうようれんきんかんせんしょう

百科事典マイペディアの解説

劇症溶連菌感染症【げきしょうようれんきんかんせんしょう】

赤血球を破壊して毒素を発生する溶連菌(溶血性連鎖球菌)のうち,A群によって起こる重篤な病気。A群溶連菌はもともと化膿性疾患や急性肝炎の原因となるが,この場合は別の重篤な症状を引き起こす。敗血症による血行不全がすさまじい勢いで筋肉組織や脂肪をむしばみ,手足が壊死(腐ること)していくことから,人食いバクテリアとも呼ばれる。 1985年に米国中西部で重篤な敗血症が出はじめ,1990年以降にヨーロッパやアジア各国でも発病が確認された。日本では1992年〜1993年に50例が発生,うち7例は死亡した。 年齢や体力に関係なく発生し,症状は発熱,手足の痛み,水疱に始まり,さらには意識障害や多臓器不全をともなうショック状態,敗血症などが急激に進行する。 治療には抗生物質を大量に投与し,輸血,人工透析,壊死した部分の切除などを行うが,死亡率は30%におよぶ。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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