普及版 字通 「劉」の読み・字形・画数・意味
劉
人名用漢字 15画
[字訓] ころす・かつ・めぐる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(りゆう)。は留の省文。〔説文〕十四上に字をに作り、「すなり」と訓するが、字・形についての説解はない。〔段注〕に「金刀に从ふ。聲」と補説しているが、(しよう)ととに従う字と解すべきであろう。は〔説文〕四下に「(けづ)るなり」と訓する字である。徐鉉は「疑ふらくは此れち劉字ならん」という。〔爾雅、釈詁〕に「すなり」「克つなり」「陳(つら)ぬるなり」の訓義があり、〔方言、一〕に「すなり」という。〔書、盤庚上〕に「盡(ことごと)く劉(ころ)すこと無(なか)れ」、〔逸周書、世俘解〕に「則ちの紂王を咸劉す」とみえる。字は(しよう)に從って留の省声。は(えぐ)るとよみ、またに両分の意がある。〔淮南子、原道訓〕に「劉覽照」の句があり、〔注〕に「回するなり。劉は讀みて留の留とす」とみえ、留の意をも含む字である。
[訓義]
1. ころす。
2. かつ、うちかつ。
3. つらねる、めぐる。
4. 刀、まさかり。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕劉 コロス・キル・タノシ・タツ・タフル・ツクロフ・ケヅル・フクル・ツツク・イヲノハラサク 〔立〕劉 ユタカ・コロス・ノブ・ツクロフ・ナヅル・ウツケタリ・ノボル
[声系]
〔説文〕に劉声として瀏など二字を収める。瀏十一上は「れのき皃なり」とあり、水流のさまを形容する語。
[熟語]
劉覧▶
[下接語]
咸劉・虔劉・執劉
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報