加納宿(読み)かのうしゆく

日本歴史地名大系 「加納宿」の解説

加納宿
かのうしゆく

[現在地名]岐阜市加納本町・加納天神町・加納桜道・加納大手町・加納上本町・加納南広江町・加納中広江町・加納北広江町・加納新町・加納柳町・加納安良町・加納八幡町など

中山道の宿で、東の鵜沼うぬま宿(現各務原市)まで四里一〇町、西の河渡ごうど宿まで一里半(宿村大概帳)郡上ぐじよう街道および岐阜町と名古屋方面を結ぶ道(通称御鮨街道)が分岐・交差している。町並加納藩城下町と渾然一体であった。宿立は寛永一一年(一六三四)とされる(加納町史)問屋は寛永期は三宅・熊田両家が勤めた。三宅氏は沓井くつい村出身で、御城地割帳をもち伝える加納町の草分で、左兵衛さひようえ新田などを開発した。熊田氏は宿立で町に編入された広江ひろえの地を土岐・斎藤時代から支配していた土豪で、岐阜出入り諸荷物の継立問屋(岐阜問屋)であり、尾張藩将軍献上鮎鮨の搬送元も勤めた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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